豪州政府、「児童ポルノ規制をやりすぎれば一般の利用に影響する」ということを理解できず

オーストラリア政府、表現の自由を児童ポルノと同一視 - TechCrunch

児童ポルノが嫌悪すべきものであることについて誰も異論はない。しかしオーストラリア政府がやろうとしているのは、すでに〔検閲などなくても〕世界のどこでも違法であるような活動を取り締まる域をはるかに超えた広範囲な検閲システムの樹立だという点に注意を払う必要がある。さらに、当地の市民的自由を擁護する活動家が指摘しているとおり、オーストラリア版「万里の長城」のファイアウォールを潜り抜けるのには2分もかからない。インターネットは検閲があるからクリーンだという誤った安心感を子供の親たちに与えることになりかねない。ところが事実はそうではないのだ。

手厳しい意見だけど非常に同意したい。児童ポルノコンテンツ自体は完全にWeb上から根絶されてしかるべきなのだけれども、それを求めることが一般の利用まで巻き込むことを正当化するわけではない。もちろん、多少の不便を受け入れる、ということは社会の構成員である以上仕方のないことなのだけれども、それが「多少」か「過度」かという次元での議論は必要。ただ、TechCrunchの後者の意見に対しては、今回の件は抜きにしても、フィルタリングは絶対確実なものではないと啓蒙していくよりないんじゃないかな。少なくとも、その意識すらない親達のために「今回の件は抜きにして」フィルタリング等の手段が必要だって部分もあるのだから。