音楽産業はどうやってCDセールスの減少を挽回する?

When you're not inclined to give your product away for free, make your customers believe they're getting something for nothing.
That's the thinking behind some of the offerings music fans may see this year as the recording industry scrambles to offset losses from plunging CD sales and find new sources of revenue when many consumers simply download music for free.

Wired News - Labels See New Online Music Options

実際にはタダで提供しているわけではないにしても、それをタダだと思わせる、というやり方はどうだろう、と。音楽ビジネスはどうしたってCDセールスの減少をとめることはできないし、その分、新たな収入源を獲得する必要に迫られている。そのための方法として、1つにはインターネット接続料金に含ませるとか、Nokiaのように1年間のサブスクリプションサービスの利用料金をあらかじめデバイスに上乗せしておく(もちろん格安なんだけど)とかいうやり方、もう1つは広告サポートによる楽曲、ビデオの提供などを提案している。前者は、昨年Warner Music Groupの会長兼CEOの発言にあったように、インターネット上の違法ファイル共有をマネタイズするためにISPに協力を求める(確かISPから直接一定のフィーを徴収するというものだったと思う)とか、UniversalのTotal Musicといったサービスの提供などがある。
また、小売店の努力としてはViegin Megastoreの例を挙げて、CDセールスの減少を補うため、衣類、ノベルティ、電子機器やその他のものをラインナップに加えたところ、音楽セールスは5%低下したものの、全体のセールスは15%ほど増大したという。Pali CapitalのアナリストRichard Greenfieldは、CDのための小売床面積は今年30%ほど減少するだろうと予測している。
更に音楽レーベル側は、特典としてCDにビデオやマルチメディアのおまけをつけたりしている。たとえばCD-View Plusというオンラインで利用できるコンテンツへのアクセスを促すということもしているようだ。また、それとは別に、デジタルギフトカードを封入し、特定のアルバムをダウンロード可能にするということもしているようだ。
また、フィジカルな製品のマルチバージョンでのリリースも新たな展開として考えているようだ。高価な豪華版や限定版、小型USBメモリでの販売といった例が挙げられている。個人的には、この手法はライトユーザには受け入れられないのかなと思うけどね。あとはリングルというシングルCDに着うたダウンロードが可能なコードを封入した新たな販売形態もはじめている(参考:リングルに対する批判)。
おおよその要約だけどこんな感じのエントリ。面白いんだけど、この手の話をいつも読んでいる人はそれほど興味をそそられないかも。