無料ハウツービデオ共有サイト、Howcastがすごい

米Howcast Mediaは2月6日、無料「ハウツー」動画を共有可能な動画サイト、www.howcast.comを新設したと発表した。

Google出身者が無料「ハウツー」動画共有サイトを立ち上げ - ITmedia


なかなか面白そうだね。動画を視聴しながら作業できるように、スロー再生、ズーム機能も備えており、動画の説明文の印刷、友人との共有(リンク、ブックマーク、エンベッド可)、動画へのコメントや投票も可能、と、「ハウツー」のために必要な機能を備えているようだ。ビデオだけではなく、文章のみのガイドも提供される。こちらはWiki形式になっている。また、ユーザ自身がハウツービデオをアップロードしたり、Wiki Guideを作製することも可能なようだ。
これまでもハウツーものは、インターネット上さまざまなところで目にしてきたが、それでも動画というより直感的な理解を促すメディアでのサービス提供は悪くないなぁと思う。
ただ、いくらビデオという直感的なハウツーといっても、限られた情報で全てをサポートできるわけではないから、ユーザ間でのサポートを促せるようコメント機能などによって、より熟達したユーザのサポートする喜びを促す試みも必要かもね*1
また、いろいろと眺めていて気づいたのだけれど、ガイドにCCライセンスを付与することも可能なようだ。
あと、

 HowcastはMySpaceYouTube、Verizon FiOS TV、Joost、ROOと配信提携を結んでおり、PC、携帯電話、テレビ放送などさまざまなプラットフォームで視聴可能。またiTunesでもビデオポッドキャストとして視聴できる。

複数プラットフォームとの配信提携もさすがといったところ。ここには書いていないが、エンベッドも可能なようだ。いくらWebがオープンだといっても、その空間は際限なく爆発的に広がっている。もはや門を開けていれば来てくれるなんてことはほとんど期待できないだろう。こうした積極的なオープンネスこそが、これからの成功の鍵になるのかな。また、サイト内でも関連ビデオ、関連ガイド、ハウツー提供者の他のハウツーへのリンク*2がサイドバーに表示される。
さてさて、実際に人気のクリップを見てみた。現在は、iPodのハウツーが人気のようだ。

この動画では1本のクリップに、チャプター(ステップ)がつけられており、ステップごとに頭だし可能となっている。上記の画像はStep 3にカーソルを合わせたところ。通常のビデオ共有サイトのように、任意の箇所をシークすることも可能だが、Stepごとに頭だしすることも可能(ユーザがビデオやガイドをアップロードする際にも、ステップを付加するプロセスがある)。
また、上述した熟達したユーザからのサポートを期待しているのも、コメント欄(Feedback)を見てもわかるだろう。

このFeedbackは、Comments、Tips、Warnings、Factsといったタブから構成されており、書き込むユーザ、読みたいユーザそれぞれが望むコメントの種類を選択することができる。
かなり作りこみがすごいね。ベータローンチと同時にここまでのレベルだってんだからすごいよなぁ。エンベッド可能ということを考えても、ブログやサイトでハウツーを公開してきた一般のユーザにも、活用できるというもの。

さすがに個人でハウツー動画を公開するのは難しかったものの、こうしたサービスが提供されることで、ユーザがビデオの公開に必要なリソースやハウツービデオのための利便性といった恩恵を受けることができる一方で、Howcast.com側はユーザの持つハウツー知識を一手に集めることができる。是非とも成功してもらいたいものだ。

クチコミの技術 広告に頼らない共感型マーケティング

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*1:Feedback、Wiki Guide、Communityなどでそれが促されることを期待しているのかな?

*2:Exploreってとこ。それぞれに対応するタブがある