改造PSP販売、商標権侵害で逮捕:ゲーム機を改造して販売する背景

 「PSP」のロゴが付いた携帯ゲーム機「プレイステーション・ポータブル」を改造し、販売したとして北海道警生活経済課と西署などは20日、商標法違反(商標権の直接侵害)の疑いで札幌市西区西野二条、鉄筋工、佐々木隆容疑者(38)を逮捕した。

 ブランド保護の徹底のため罰則を強化した平成19年1月の改正商標法施行後、ゲーム機の商標権を直接侵害した容疑での逮捕は全国で初めて。

改造PSP売りさばき逮捕 ゲーム機の商標権直接侵害では初 - MSN産経ニュース

詳しくはわからないけど、PSPのファームをダウングレード、カスタムファームウェアを当てることで、イメージ化されたPSPソフトをメモリースティックから起動できるようにしたものを、オークションで販売していた模様。この手の商品ってヤフオクにごろごろしているよね。
この辺のいたちごっこも相当激しいみたいで、ファームが更新されるごとにそれを回避する方法をクラッカーたちが見つけ出す、というのを繰り返しているみたい。
さて、今回の一件は商標法違反ということで、改造された結果、もはやPSPではない製品を販売しているにもかかわらず、PSPとして販売していた、ってことなのかしらね。とすると、PSPのロゴを削除すればOKなのかしら。
さて、今回の一件はH19年以降、ゲーム機においては初の逮捕となったみたいだけれども、こうしたいざこざがなかったわけではないみたい。

「TEA4TWO FC/AV」への商品名変更のあとから、「Nintendoのファミコンのロゴのまま販売して欲しい」というお問合せを毎月数十件頂いています。特に先月は非常に多く、ご返信差し上げるのも心苦しいぐらいです。
弊社としては、今後、改造済み、改造代行させて頂いた本体を問わず、弊社にて請け負った商品については、任天堂社の登録商標を残したまま、ファミコン本体を販売する事は出来ません。

てんちょのひとりごと::「TEA4TWO FC/AV」でないとダメな理由

ここのサイトでは、任天堂が販売したファミリーコンピュータを改造(AV出力にしたり)していたものを販売していたのだけれども、それが任天堂の商標権を侵害するとして任天堂からクレームが入ったようだ。この販売店では、改造後のファミコン任天堂いわく、ファミコンではないってところかしら)から、ファミリーコンピュータ等の表記を削除したことで、収まったみたい。
取り立てて、良し悪しを論じるつもりはないけど、感情的には今回のPSPの件よりは、このファミコンの件のほうが許せるなぁと思ったりする。前者の場合、改造を行ったものは、建前として言われているような、ソフトのバックアップで利用するというよりは、おそらくダウンロードしされたソフトで利用されていると思うのね。一方で後者の場合、ファミコンは生産が終了してしまっているわけで、それでもカートリッジで遊びたいという人向けに販売されていたわけ。もちろん、どちらも商標権の侵害って意味ではブランドイメージを傷つけかねないんだけど、ただそれの背景はかなり違うよね。
まぁ、あくまでも憶測に過ぎないけど、Sonyがこうした商標権の侵害への追求に踏み切ったのも、背景にはインターネットを介してPSPソフトのコピーが違法に配布されている状況があったんじゃないかなと。まぁ、個人が自分の責任で改造することを直接阻止することはできないのだろうけれど・・・。

かってに改蔵 (1) (少年サンデーコミックス)

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