カプコン、映画「Dawn of the Dead」の著作権、商標権の侵害で訴えられる

 ジョージ・A・ロメロ監督のホラー映画「ゾンビ(Dawn of the Dead)」の権利を持つ独立系映画会社が2月25日、カプコンを訴えた。両者の著作権紛争における最新の攻撃となる。
 米映画会社MKR Groupは、カプコンビデオゲームデッドライジング」は実質的に「ゾンビ」のゲーム版だと申し立てた。

カプコン、映画「ゾンビ」の権利侵害で訴えられる - ITmedia News

MKRの主張としては、両作品とものダークコメディであり、

「いずれも、ゾンビの娯楽活動と不条理でグロテスクな『殺しの場面』が思いもかけないコミカルな気晴らしを与える」
 「いずれの作品もかなりの部分をセンセーショナルな暴力が占めている上に、『モールカルチャー』時代について思慮深い社会的な解釈をしている」

のだとか。まぁ、少なくとも前者に関してはホラー映画の常套手法なわけで何をか言わんというところなんだろうけど*1、後者の主張ってのが気になるところ。
この記事でも、Capcomがこの訴訟に先立って既に訴訟を起こしているとあるが、この法廷闘争は2月の中旬に始まっており、CapcomがMKR Groupを訴えている。これはMKR GroupがCapcomに対し、度重なるクレームを入れてきたことに由来しているようで、「デッドライジング」が発売された当初からこうしたクレームがあったためか、デッドライジングのパッケージには映画とのライセンス契約がないことを示す一文を載せている。こちらは商標に対するクレームに対処するため、というところだろうか。ただ、消費者としてはこのような文章を載せられても理解しにくい部分があるのだけれど、どうなんだろう?

でもって、パッケージが酷似している、というわけでもなさそう。

肉薄するゾンビーズたち、という点では似ているんだけど、そんなこといったらショーンオブザデッドはどうするんだ、と*2
2月中旬の時点でのCapcom著作権クレームに対する主張としては、「人々がショッピングモールでゾンビと戦う」という「アイディア」は、今日の著作権法においては保護されているものではない、としている。(参考:=Capcomが提出した訴状-PDF

オープンビジネスモデル~知財競争時代のイノベーション (Harvard Business School Press)

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*1:バタリアンとかどうすんだよ。

*2:Dawn of the Deadのパロディ。めちゃくちゃ笑える、でもグロさはガチ、という冗談を本気でやってる系のオマージュ作品。