"一人歩き"する「有害サイト規制」議論をけん制 - 情報通信法の検討委発足

総務省はこのほど、通信、放送関連の法律を一本化した新たな法制度である「情報通信法」の検討委員会を発足させた。同法について議論を進めてきた研究会の最終報告書を受けたものだが、一橋大学名誉教授の堀部政男氏は「現在国会などで議論されている有害サイト規制は、新法の中で明確に位置づけるべき」と述べた。

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おー、なかなか建設的な意見。有害サイトは「有害」であるからには対処すべき問題であるのだけれども、ではその「有害サイト」が何なのか、というところが曖昧なままに議論が進んでいるところがある。

研究会の座長を務めた堀部氏は、検討委員会の第1回会合で「最終報告書には、中間とりまとめにはなかった表現の自由の保障を明記した」と説明。その上で、国会で進む有害サイト規制の議論については「情報通信法における違法・有害サイトの規制の位置づけが不明確なまま議論を進めていいのか」と疑問を呈し、"一人歩き"する「有害サイト規制」議論をけん制した。

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「出会い系サイト」「自殺サイト」「闇サイト」等にかかわる特定のケースのみをあげて問題視することはさまざまな副作用を生み出すのかなと思う。もちろん、それらの問題への対処は必要になるのだろうけれども、それによって生み出される副作用を最小限に抑える必要がある。そのためにも、まず「有害サイト」なるものを、明確に定義しなければ、それに対する規制というのも想定していなかったものを巻き込むような、過度に制限的なものになるか、想定していたものに対しても実効性の薄いものとなりかねない。

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