OCNから利用規制のはがきが届いたよ、それと雑感

OCNよりはがきが届いてた。「大量にデータを送信している一部のお客さまへの利用制限の実施について」というアナウンス。内容としては昨日のエントリにあったとおり。
気になったのは、但し書きの部分。同はがきより(下線および色は原文に従う。)。

■この制限は、大量のデータを送信している一部のお客さまへの制限です。
通常のホームページの閲覧、メール受信等の一般的なインターネットのご利用については、今回の制限対象となりませんのでご安心ください。
(中略)
※本案内はお客さまが大量のデータ送信制限の対象である旨をお知らせするものではありません。

OCNの考えているであろう「一般ユーザ」に向けて、「皆さんは対象じゃないですよ、気にしなくていいですよ」という感じなんだろう。そういった部分が特に強調されている。確かに全く制限と関係していないユーザを不安にさせる必要はないわけでね。
「一般的なインターネットのご利用」という言葉も、おそらく「一般的ではないとOCNが考えているであろう利用」をしている我々であれば違和感を覚えるが、大多数の「一般ユーザ」向けに書かれていることを考えると、致し方ないかなと。まぁ、「一般的ではないとOCNが考えているであろう利用」をしているお前らは、その辺理解してるだろJK*1、というところだろう。別にOCNを腐してるわけじゃないよ。ナイーブなフリをしてケチをつけることはできるんだろうけど、そこまでしてもなぁと。

制限を超えた抑制:心理的制限

もちろん、30GB/日という制限に引っ掛かる人にとっては、確実にそれを回避しなければならなくなる状況が作り出されたわけだけれども、今回のこの効果ってのはそれ以外のところにも波及するのかもしれない。
これまで多くのISPに採用されてきたような帯域を絞るという技術的な帯域制御は、ユーザ側としては何をする必要もなかった。帯域規制の場合には、オプションとしては抗議するか、ISPを乗り換えるだけだったのだが、今回のような総量規制の場合には、それに加えて、制限を超えないようにする、という選択肢も加わる。これは能動的なユーザの注意を必要とするものであり、その制限を気にする人ほど、強い注意を向けるだろう。簡単にいえば、P2Pファイル共有ユーザであればその制限をとても気にするだろう、ということ*2
これは、本来の制限の対象となる人々のみならず、その周辺の人々に対しても影響を及ぼすことになるだろう。この制限にかかる人々は数千人とされており、現在OCNが抱える加入者、700万人と比べると、本当にごく一部である。もちろん、この総加入者には法人も含まれているので、個人の加入者はもっと少ないだろうが、それでも全体の1%にすら遠く及ばない範囲であろう。ただ、そうした人々への影響だけではなく、そうした制限に引っ掛かりかねないぎりぎりの人、若しくはそう感じられる「一般的ではないとOCNが考えているであろう利用」をしている人々に対しても、利用を自発的に抑制させるということにもなるかもしれない。

余談

はてブで、

goldias goldias ピアキャスはうっかりすると制限引っかかるな

ってコメントをもらったんだけど、確かに視聴者数が多い、配信時間が長いものだと引っかかるのかもね。
他にも

dododod dododod 明確な数字を発表してくれるのはいいこと。niftyは・・・

うん、niftyは…ねぇ。最近はどうかわからないけど、ちょっと前はひどかったものねぇ。だから、ついカッとなって解約した。OCNに乗り換えてみた。今は満足している。そんな感じ。
あともう1つ、前回のエントリの注釈にて、DTIの制限を「DTIだと15GB」と記述していたのだけれど、これは誤りであった。確かに以前、DTIは総量による規制を行ったのだが、現在では混雑した時間帯にのみ、技術的手段によってP2Pファイル共有トラフィックを制限する「[DTIだと15GB:title=クオリティ規制方式]」なる規制を課しているとのこと。こちらは、スラッシュドットのこのレスで知った。ここでの議論もなかなか興味深いので、是非、読んでみてくださいね。

*1:常識的に考えて

*2:まぁ、制限を超えないだろう私も少しは気になるわけだが。