Jamendoのフリーミュージックを利用したau oneの「にたうた検索」を猛烈にプッシュしたい

Jamendo Blogにて紹介されていたのだが、Jamendoの楽曲を利用したサービスが日本で開始されたようだ。そう、日本で。

これはau one Labsがローンチした「にたうた検索」というサービス。このサービスではランダムに表示された7曲の楽曲を試聴し、気に入った楽曲を選択すると、さらにその楽曲に似た7曲をレコメンドしてくれるというもの。

このサービスでは、楽曲はランダムでしか表示されず、試聴となるストリーミングは数十秒程度ではあるのだが、個人的な意見としては、その楽曲を更に聞いてみるためのきっかけとして素晴らしいサービスだと思った。

もちろん、数十秒の試聴程度では全く物足りないのだが、おっ!と思った曲があったら、楽曲タイトルから張られているJamendoのアルバムページへのリンクを辿って、そこでフルストリーミングで試聴なりダウンロードすれば良い。Jamendoにある楽曲なので当然、ダウンロードもストリーミングもフリーだし、それだけならログインする必要もない*1

ここがオススメポイント

Jamendoで音楽ディスカバリーをする際、残念なことに最もネックとなるのが、楽曲がストリームされるまでの時間が少し長い*2、ということ。もちろん、現在のJamendoの規模でユーザに対して無料でサービスを提供していることを考えると、それ以上を望むのは酷だというものだが*3、こうした外部サービスがそれを補完してくれている、という感じ。au one Labsの「にたうた検索」の場合は、再生ボタンを押した直後に楽曲が再生されるので、ほとんどストレスなく、音楽ディスカバリーを楽しむことができる。

にたうた検索、とある以上は、その精度が気になるところではあるのだが…、個人的にはそこまで似てないかな、という印象を持った。とはいえ、私の意見を言わせてもらえば、そこまでの精度は必要ない、というところ。なぜかと言えば、Jamendoの1つの魅力は、いつもなら聞かないような感じの曲、あまりコミットしていないジャンルの曲を気軽に聞けるという点にあると思っている。

そういった意味では、若干似てるかもしれないけれど*4、毛色の違う楽曲に出会えるというのも全く悪いことではない。むしろ、私としてはメリットとすら思える。実際、そうやって出会えた素晴らしい楽曲もたくさんある*5。更に言えば、Jamendoでは過去にリリースされたものの、それほど注目を集めることができないままに眠っている良作がたくさんある。こうした検索機能によって、そうした楽曲、アーティストが再び日の目を見ることになれば良いなと思う。

既にid:yomoyomoさんもこの「にたうた検索」についてエントリを書かれているが、

CC コンテンツの利用の観点で面白い試みだと思う。百度の MP3 検索のようなものでなく、リスナーにとってのより良い音楽の出会いと表現者の利益につながる音楽に関する検索サービスが実現するとよいな。

au oneラボの「にたうた検索」でJamendoのフリーミュージックが採用されている - YAMDAS現更新履歴

うん、120%同意したい。

Jamendoにある楽曲はみな、CCライセンスを採用し、できるだけ多くの人に聞いて欲しい!というアーティストの願いが込められている。拒絶でも、黙認でも、あきらめでもなく、そこにははっきりとした願いと期待が詰まっている。

そんな音楽と私たちリスナーが出会えることは、幸せ以外の何物でもない。確かに金持ち企業がプロモーションしているわけじゃない、お気に入りの音楽に出会うためには少しの手間を必要とする。でも、そんな気持ちのこもった音楽なら、少しの手間も未来への投資だ、って思えるよね。

もし、既存の音楽産業、レコード産業の人たちが気にくわないなら、彼らに怒りをぶつけ、変われといっていても仕方がない。あたらしいかたちを願うならば、それを実践している人たちをこそ、応援し、支えていくべきなのだ。私たちの行動こそが、あるべきかたちを形作るのだから。

*1:よく利用するようになったら、アカウントを取得するといいだろう。

*2:更に言えば、新規ページをロードするのも時間がかかる、かな

*3:もし、もっと快適にというのであれば、積極的にドネーションしよう!

*4:ともすれば、全然似ていなくても

*5:もちろん、ユーザの評価を加えて、精度を上げようとしているのに冷や水をぶっかけるわけじゃないけど(笑)。それはそれで望ましい、とポジティブに考えます。