図書館で音楽配信サービスを
高山市馬場町の市図書館「煥章館」は、今月15日から、同館の利用者がインターネット上で音楽データの無料配信が受けられるサービスを導入する。クラシックやジャズ専門の音楽配信会社が所有する、延べ33万5000曲が2週間、聴き放題となる“音楽の貸し出し”が始まる。
高山市図書館、ネットで音楽聴き放題サービス − 岐阜新聞 Web
インターネット音楽ライブラリーとして知られる「ナクソス・ジャパン」と提携。同館が一定の利用料を負担するため、個人利用の場合にかかる月額1890円が免除される。
最近、徐々にこういった図書館が増えているみたいね。なかなか興味深い。
Naxosはクラシック系のレーベルで、「ミュージック・ライブラリー」という音楽ストリーミング配信サービスを提供している(ダウンロードではない)。その特徴は以下の通り。
ナクソス・ミュージック・ライブラリー
- クラシック音楽を幅広く網羅する、CD 23,400枚、334,000曲のコレクション
- ダウンロード不要。ストリーミング再生で簡単に始められます
- 試聴にとどまらない、WMA 128kbpsの高音質です
- オンライン・データベースとして、図書館や資料室でも活用できます
WMA128kbpsが特にクラシックという分野においてどうか、という点では人によって考え方は違うのだろうけれど、ラジオで聞くという感覚で聞けばそれほど不満はないのかもね。
で、今回の図書館での利用の話だけれど、図書館の窓口でID、パスワード発行してもらい、その後2週間の間、同サービスを利用できるとのこと。ストリーミングのみの提供なので、ダウンロードは不可。
記事では、
同サービスは、従来の音楽CDの貸し出しに代わるシステムとして、全国の図書館の注目を集めており、県内では、岐阜市図書館が今年2月に導入している
高山市図書館、ネットで音楽聴き放題サービス − 岐阜新聞 Web
とあって、CDの代価みたいな感じなんだけど、PC(必要要件にWMPがあるので、特にWindows PC)とインターネット接続が要件となっているサービスが、CDよりアクセシビリティが高いのかという問題もないではない。もちろん、低コストで比較的多くのカタログを集めることができるというのはメリットでもあるが、現状ではPC+インターネット回線+リテラシーを必要とするこのサービスが完全に代価しうるとは思いがたい。なので、しばらくはCDとの併存しなければならない、という感じがしないでもない。
なお、このサービスは思った以上に日本の大学でも利用されているようで、大学生の方であれば一度自分の大学でも利用できるかどうか確かめてみるとよいかも*1。
余談
図書館向けサービスとしては、IPアドレスおよび参照元URLによる認証や学生の自宅からの利用についてのサポート、詳細な利用統計閲覧などの追加機能も利用可能。利用料金は同時アクセス可能ユーザー数によって設定されるが、申し込みユーザー数に応じて割引も適用されることになっている。
【 Stream NOW 】ナクソス、定額制ストリーミング音楽配信「NML」の図書館等に向けサービス
申し込みユーザ数の上限を超えたら、ID、Passwordの発行は一時停止、という感じになるのかな。それともアクセスユーザ数が超過した場合に蹴られるって感じなのかな。
ある意味、利用者がたくさんいて、それに応じて多数のカタログを取りそろえているところはこうしたサービスを利用しなくてもよいのかもしれないが、一方でそれほど利用者がいない、規模が小さいというところでは、満足なカタログを取りそろえられないだろうということを考えると、そうした人々にもある程度満足のいくカタログを安価に提供するという点では、こうしたサービスもよいのかなと思える。
さらに余談
関連リンクで見たみのかも発掘調査隊隊長キャラクター「あっ君」がどう見ても宇宙人にしか見えない。
市職員がデザインしたキャラクターで、(中略)隊員の信頼も厚く、市の自慢として隊長を描いた児童もいたほどだ。
隊長に新キャラ「あっ君」 みのかも発掘調査隊 − 岐阜新聞 Web
ほほえましい。
*1:リモートアクセス可ならいいね。