米国ビデオ共有サイト利用者が48%に増加、ハリウッドはいつまでストライキ騒ぎを?

Video-sharing site use surges as writers' strike goes on
Pew Internet & American Life Projectが公表した調査によると、米国インターネットユーザ全体の48%がYouTubeなどのビデオ共有サイトを利用していることが明らかになった。2006年の調査では33%という結果が得られており、インターネット利用者の増減を考慮に入れなければ、ほぼ1.5倍になったといえる。また、調査時の「前日」にビデオ共有サイトを訪れたか、という質問に対し、15%がYesと回答していた(2006年調査では8%)ことから、その頻度も増大していることが考えられる。
また年齢層別には、18-29歳が最も多く70%の利用率(18歳未満は調査に参加せず)、年代が上がるにつれて利用率は急速に低下する(シニア層では16%)。
Arsではこの結果が、現在ストライキを続けるWriters Guildの、インターネット上での利用に対して、より支払われるべきだという主張を裏付けるものだと述べている。このような事実があるために、脚本家達も譲歩するわけには行かない。
また、非スタジオ、非放送局のコンテンツがビデオ共有サイトで高い人気を得ていることも、危険なサインでもあるという。たとえばHuluなどのサイトに、魅力的なテレビコンテンツ無しに視聴者をつれてこれるだろうか?そうした中で、非スタジオ、非ネットワークのコンテンツが面白いとなれば、視聴者はそちらに流れていくかもしれない。ストライキが終わったとしても、そこから視聴者が帰ってきてくれるという保証はない。
また、スタジオ・テレビ製作会社の共同戦線もほころびがでてきている。一部の団体は個々に妥協点を見つけ、取引を成立させており、そうしたほころびが全体に広がっていくと考えられる。というより、早急に着地点を見つける必要がある。

consumers (and writers) have too many other media choices these days.

選択肢はいかようにでも。
TechCrunchでも同様の指摘。

アメリカの脚本家組合が11月にストライキに入ったとき、われわれは「オンラインビデオが花開く絶好の機会」と書いた。予測は当たった。Nielsen Onlineの最新の調査によると、一部のビデオ・サイトはストが始まってから視聴者を倍増させている。

Nielsenの数字を見ると、スト開始後の2ヶ月でYouTubeの訪問者は18%増加しており、Crackleの場合、訪問者が120万から240万へと倍増している。

BBCでは、Nielsenのアナリスト、Alex Burmasterが「短期間にこれほどの伸びは誰も予想していなかった。ストライキが原因のひとつということは考えられる」と述べている。

TechCrunch Japanese アーカイブ » 脚本家の皆さん、ストライキご苦労さん―オンライン・ビデオの視聴率は急上昇中