音楽業界最後の抵抗は音楽税

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NINのTrent Reznorががっくりきたのは、新しいアルバムをダウンロードするのに「無料」と「$5」(「直接アーティストをサポートしていい気分になる」ことができる)のどちらかを選べるようにしたところ、

細かいところだけど、5ドル払うと音質のいいファイルが手に入るんだけどね。

個人的には、レコード音楽は無料、ライブは有料という新時代はとてもいいと思っている。レコード音楽は、コンサートや商品を買ってもらうためのマーケティングツールになる。全体でみれば音楽業界の収益は縮小していくだろう。しかし、自分のアートを追究するアーティストはそれを続けていくだろうし、多くのアーティストはそれで十分に稼ぐことができるだろう。

半分は賛同できるけど、The Beatlesが解散までライブバンドだったら?と思うと、賛同できない部分もある。もちろん、ライブのための販促ツールとしてのレコードと割り切る人たちが出てきてもいいのだろうけど、ある意味では、全てがフリーではないという状況だからこそ、販促ツールとしてより効果を高めることができるんじゃないかな。だから、スタジオミュージシャンはどのみち厳しいだろうけど、両者が混合している状況が一番いいんじゃないかと思うよ。
で、(過剰な期待を持ってしまい)ガッカリしたTrent Reznorが音楽税はどうだと提案しているんだけど(本気で言っているわけじゃなさそうだけど)、それこそTrent Reznorが常々批判している大レーベル様を未来永劫その地位に置き続けることになるんだよね。
レーベルを挟んで分配ってことを考えるとそれはそれは恐ろしいことになると思うよ。まぁ、音楽を提供したプロ、アマチュアに限らず、全ての人を対象にして、ダウンロードされた分、聞かれた分を(どうやってトレースするかは別にして)考慮して、フェアに分配されるなら、こうした考えもいいかなと思うけどね。