米国オンラインビデオ調査:オンラインビデオの活発な利用、ただしビデオ広告に課題

Burst Mediaが公表したオンラインビデオに関する調査によると、18歳以上のインターネット利用者の72.1%がオンラインビデオサイトを見たことがあると回答しているとのこと。
この調査では、高年齢層(65歳以上)のユーザでも56.6%がオンラインビデオの視聴経験があり、全ての年齢層で半数以上が視聴経験がある、と回答している。もちろん、これだけビデオ共有サイトがエンベッド可能なサービスを提供しているのであれば、インターネットを利用している以上、1度や2度は目にしたことはあるのだろう。また、頻度に関しても、全回答者の58.8%が「週に1度は視聴している」と回答している。また、その内訳ではやはり若者層の利用が活発なようだ。男女別の比較では、男性のほうがより活発であることも示されている。
ビデオの種類で言えば、UGCよりもプロが製作したビデオが好まれているという。ニュース(44.4%)、音楽ビデオ(37.5%)、コメディ(35.5%)、映画予告/宣伝(33.7%)、テレビ番組のビデオ/クリップ(33.1%)、ユーザ生成コンテンツ(15.4%)という結果が得られている。
この辺に関して言えば、オンラインビデオのカテゴライズがどのようになってきているのかが気になるところだ。以前ではオンラインビデオといえば、YouTubeをはじめとするビデオ共有サイトがほとんどであったものの、最近では大手のポータルサイトや、大手ネットワークが積極的にオンラインビデオの提供を行っており、ビデオポッドキャストなどによる提供もそれほど珍しいものではなくなりつつある。できればその辺の推移も見てみたいなぁと思うところもある。

 オンライン広告については,回答者の半数以上(53.6%)がビデオの前後またはビデオの中に挿入されるインストリーム広告(In-Stream Ad)を覚えていることが明らかになった。しかし,回答者の4分の3(78.4%)は,インストリーム広告を「煩わしい」だと考えている。オンライン・ビデオを見ているときにインストリーム広告が表示された場合,半数(50.7%)は「見るのを止める」と答えており,15.3%は「直ちにそのWebサイトを離れる」としている。インストリーム広告に対しては18〜24歳のグループが最も寛容で,半数以上(57.6%)が「ビデオに表示される広告を見る」と答えている。

「ネット・ユーザーの70%以上がオンライン・ビデオの視聴経験あり」,米調査:ITpro

もう1つ気になったのは、ビデオに埋め込まれる広告。半数以上が覚えているというポジティブな気かが得られる一方で、その広告の提示を快く思わないユーザも多い。ただ、若者の多くが視聴を停止するほどネガティブに捉えていないことは、よいニュースかもしれない(これが示すことは、若者向けの広告がほとんどだということだろうか?)。
テレビにおいてもCMは付き物であり、わずらわしいと思われてもテレビではうまくいっているじゃないかと思われるかもしれないが、インターネットの場合、テレビの視聴に比べて能動的な選択肢が極めて多く、またコンテンツの視聴そのものが目的ではないことが多いために、途中で視聴を停止するということも考えられる。
と考えると、テレビのような提示の仕方とは別のやり方も考えないといけないということだろう。