子鯖管理人、児童ポルノ禁止法違反で逮捕

WinMX全盛期、もしくはWinnyへのユーザの移行が進んでいたころ、子鯖と呼ばれるサーバが一部で人気を集めた。これはNapster互換サーバであったOpenNapから派生したもので*1、簡単に言えば、個人が設置している特定のサーバに接続し、そのネットワーク内のユーザとファイル共有を楽しむというコミュニティ的性質の強いものであった。まぁ、Gnutellaのように広大なネットワークというわけではなく、そのサーバに接続するユーザのみが参加するコミュニティといったところ。

そんな子鯖の管理人が、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(提供目的所持)容疑で強制捜査をうけ、逮捕されたとのこと。

子鯖界隈では、サーバを設置した管理人の責任についてしばしば議論されてきたのだけれど、今回の逮捕はあくまでも児童ポルノを配布目的で所持していたことによるものと思われる。

逮捕容疑は、ファイル交換ソフト「うたたね」を使って不特定多数のネット利用者に提供する目的で、18歳未満の女児のポルノ動画を自宅パソコンに所持したとしている。

児童ポルノ:動画を提供目的で所持、サーバー管理人逮捕 - 毎日jp(毎日新聞)

まぁ、サーバを立てていたことではなく、クライアントを利用して配布するつもりでいたことが逮捕の引き金になったと。

もちろん、子鯖管理人が(少なくとも子鯖に関連して)逮捕されるのはこれが初となる。一応、こうしたコミュニティの中には、管理人はファイル共有/交換には関わらないという不文律があったような気もするが、この管理人はそうではなかった、ということか。

で、どういう子鯖だったのかというと…

男は児童ポルノ愛好グループのメンバーで、サーバーを管理し、ほかのメンバーが動画を交換できるようにしたとみられる。

「うたたね」で児童ポルノ交換 サーバ管理人を逮捕 - ITmedia News

同容疑者はファイル交換ソフト「うたたね」を利用し児童ポルノをやりとりするサーバーを管理しており、

時事ドットコム:児童ポルノでサーバー管理者逮捕=提供目的で所持−奈良県警など

とあるように、児童ポルノに特化したネットワークだったのだろう。そりゃいつか目をつけられるよね。

ただ、個人的に気になったのは以下の部分。

容疑者が管理するサーバーを巡っては、昨年2〜12月、奈良市三重県大阪府などのユーザーの男5人が同法違反の罪で起訴された(4人は執行猶予付きの有罪判決が確定)。

児童ポルノ:動画を提供目的で所持、サーバー管理人逮捕 - 毎日jp(毎日新聞)

既に、複数名が同子鯖を利用して児童ポルノをやり取りしていたことで逮捕、有罪判決を受けていたのね。これは知らなかった。

*1:正確にはOpenNapだけを指しているわけではない