中国製ロック、政治に翻弄「一無所有」

 1986年、同じ場所で開かれた国連世界百名歌星コンサートで、壊れたギターを抱えた小汚い朝鮮族の男が前触れなく歌ったこの歌こそ、中国製ロックの原点、「一無所有(何も持ってねぇ)」だった。この男、崔健(56)は後に、中国ロックの父と呼ばれ、伝説となる。

【音楽の政治学】中国製ロック、政治に翻弄「一無所有」 - MSN産経ニュース

89年には海賊盤も含めて1億枚の大ヒットを記録し、天安門広場に集結した自由を求める学生達の愛唱歌となった。しかし、それゆえに当局からもマークされることになり、彼の活動は制限されることとなった。
長い月日が流れ、それがようやく緩和され、再び大きな会場でコンサートを開くこともできるようになった、と。

高度成長のおかげで800元(約1万2000円)のチケットを完売できるだけの豊かさを享受できるようになった北京は、崔健の歌を取り戻しはした。だが、人々がまだ自由や理想まで手に入れているわけではないようにみえる。

ただ、その豊かさも磐石なものとは思えないし、豊かなのが北京や都市部だけでは・・・ね。